寸筆(300字随筆)の最近のブログ記事

私は牛田で生まれ育った。そして、その家の情景は夢の中で鮮明に出てくるのに、今住んでいる江波の家の夢は、殆ど見ることがない。これはなぜであろうか。

やはり、八月六日の原爆によって焼失し、夕方家にたどりついて、灰燼に帰して変わり果てた姿を見たときのショックが潜在意識として心のどこかにまだ残っているからであろうか。

 

今も世界のあちらこちらで、私と同じ戦争の悲しみを味わっている人たちが絶えない。本当に心の傷むことだ。

その四十九回目の八月六日が明日やってくる。私は朝早く、静かなまだほの暗い光の中で慰霊碑に祈りを捧げたい。

三百字随筆

平成五年

今日学校へ行ったら、U先生が来なかったのでさみしかった。ほかの先生が「先生の奥さんがひどい病気で先生が来られない」と言った。
先生の奥さん、早く元気になってください。

   ×    ×    ×

これは、家内の急病で欠勤した翌日、O君がくれた一枚の葉書である。

O君はクラス一のあばれん坊で、毎日、私から叱られることがあっても、ほめられることのない子であった。

そのO君の葉書を読んだとき、私は脳天を打ちくだかれたような衝撃を受けた。彼の心のやさしさを見抜けず、叱りまくった不明を恥ずかしく思った。

この一枚の葉書は、今も文箱の中に、宝物としてしまってある。

三百字随筆

平成三年五月 

アサヒビールとキリンビールのドライ戦争に端を発し、モルト、ドラフト、ラガー、一番搾りなど、この業界の新製品が次々と登場し、メーカーの違いを入れれば五十種類を越すであろう。

どれだけ味が違うものか、十数種買ってきて、利き酒ならぬ利きビールを試みてみたが、違うと思えば少しは違うようであるが、所詮ビールはビール、あまり差はない。コップ三杯も飲めば酔いも加わり、どれもみな同じになってくる。ビールは、やはり、一番飲みたいときに、適度に冷えた飲みごろのやつを飲んだときが、最高にうまい。

ネーミングにこだわって、指定されるご仁もあるが、そんなことはどうでもよい。ビールを廻せ!底まで飲もう!

 

三百字随筆

平成二年八月

2008年7月: 月別アーカイブ

ウェブページ

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうち寸筆(300字随筆)カテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリは十行随筆です。

次のカテゴリは随筆です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。