「鯉」・・・父の記憶
by umajii - 8 月 31st, 2009.Filed under: 十行随筆.
題目「鯉」
小学校三年生の時、私は重い肺炎に罹った。
病身な母に代って、昼夜付きっ切りで看
病をしてくれたのは、父だった。その時、我
慢をして飲まされた、鯉の生血の強烈な匂い
は、今でも覚えている。ようやく治って登校
する時も、父に付き添われて学校へ行った。
また、一年生入学の時の記念写真にも父の
姿があり、川魚釣りのお供もした。中学生に
なると、畑に撒く肥の桶を一緒に担いだ。
私に看取られ、九十七歳で大往生した。