十行随筆 「氷」
by うまじ~ - 7 月 19th, 2008.Filed under: 十行随筆. Tagged as: 氷 山 青春.
「僕もいま冬山の氷の壁を見せたい人がある
とすれば、失礼な言い種ですが、貴女だと思
ふんです」--井上靖の小説「氷壁」の中で
魚津恭太が美那子に愛を告白する場面である。
山登りに魅せられていたその頃、へそくり
を貯めては山の道具や服装を買い、いつか冬
山にも・・と夢を抱いたが実現しなかった。
その時の寝袋だけは、今でも毎冬出して夜
の防寒用に使っているが、それも色褪せ綻び
てきた。そして私の青春も・・・・
平成九年三月